◆続々とお久しぶりの方が来院
ここ数日間、過ごしやすい日が続きますね。
先週から漸く平常通りの客入りとなった当院。
8月の魔の半月間の原因は一体何だったのでしょうか。
極端に暑かったり寒かったりすると客足が鈍るのはいつもの事なのですが、それにしても酷かった。
さて、本日も2か月ぶりに来院されたお客様。地元の中学校や高校で習字の先生をされている女性です。
身体は小さいのですが中身はパワフルで、いつも動き回っておられます。
院内にはブラックボードが置いてあって週に一度、私が手書きで標語のようなものを書いているのだけど、毎回それに対して硬筆の講義をして下さいます。
字が下手なことがコンプレックスの私ですが、面白おかしく講義くて下さるので来院をいつも楽しみにしています。
◆肩こりが主訴であっても
そんな彼女はいつも肩こりを訴えて来院して下さいます。
毎日机に座って習字をしたり子供たちの習字を添削したりしているので、肩が凝って来るそうです。
この型の場合は肩こりが酷くなって頭痛がしてきたら当院に予約を入れるサインとしているそう。
肩こりで来院されたお客さんであっても、私はまずは前腕部から鍼を行って行きます。
パソコンのタイプや書き物の多い方・ピアノやお琴など楽器をされている方・編み物やパッチワークなどの細かい作業をする方・後は赤ちゃんを抱えたお母さんなども前腕部は必ずチェックします。
肩こりが起こるのも前のめりで細かい作業をしているから起こります。
ならばまず細かい作業を強いられている前腕部は施術の必須部位だと考えるからです。
前腕部と三角筋前部(肩の前の方)を見てから横向きになって首→その後うつ伏せになって首→肩→肩甲骨→背中→腰と順に診て行きます。
いつも言うのですが、肩こりだから肩に鍼とお灸をして終わりってのは乱暴だと思うのですよ。
どういった姿勢で作業をしているのか・どんな内容の作業をしているのか知りもせずに施術は出来ません。
姿勢・作業内容が分かれば必ず他の部位も弱っているのが分かる筈です。
それを時間が無いからなのか「部分治療」と称して一部分だけの施術しかしないのは治療家の怠慢だと思うのですよ。
◆新米ママさんも習字の先生も症状は似てる
面白かったのはこの先生の直後にいらした新米ママさん。
生後10か月の赤ちゃんを連れていらしてくれたのだけど、このお母さんも先ほどの先生と同じ所ばかり弱っていて、前腕部・首・肩・肩甲骨・背中・腰と施術をしました。
ずっと抱っこをしているお母さんは背中周りの筋肉はコリコリになっています。
赤ちゃんを抱えるので前腕部も使いますし、下を向いて作業をするので首・肩周りもコッてます。
こちらも2か月ぶりの来院だったので、赤ちゃんはわが社の社長に任せてのんびり施術をして帰られました。
新米ママさんは赤ちゃんの扱い方も分かっておらず、初めてのことだらけ。
無駄に力が入っているのであちこちガタが来ています。出来るならば早めのケアをした方が良いですよ。
腱鞘炎になると哺乳瓶を持つのも辛くなります、何事も早めのケアをするに越したことはありませんからね。
◆鍼灸は即興演奏
施術をしていて思うのが、同じ人が毎週いらっしゃったとしても、鍼灸を施す場所は毎回違います。
鍼灸はジャズに似た即興演奏です。触診をしながら演奏する時間が私はいつも楽しみです。
同じ人であってもその日によって施術をする場所は変わってきます。
その日その時間でしか出来ない即興演奏をお楽しみください。より深みと味のある演奏が出来るよう、これからも頑張って行きます。皆様、私の演奏を聴きに来てね♪