スポーツマンに多い踵(かかと)の痛み
去年から趣味でランニングを始めた50代半ばの女性ランナー。
一日に走る距離は5~10km程度だし、週に何回かしか走らない。でも走ることが楽しくて仕方ない。
それが今年になって踵(かかと)に痛みが出るようになって走れなくなってしまった。
「よしか夢・花・マラソン」のハーフマラソンに出場したいのでどうにかして欲しいとやって来たのが今年の4月。
当院にはランナーが大勢来院されます。ほとんどが口コミで紹介の輪が広がったものです。
趣味で繋がった方々のネットワークは大したもの。私もランナーの端くれとしてランニングはトレイルラン愛好者が来てくれることは嬉しく思います。
◆当院の踵(かかと)の痛みの考え方
基本的に全身治療の当院。踵だけ治療するって事は無いのだけれど、まずは踵(かかと)痛に対する当院の考え方。
かかとが痛む理由は幾つかあるけども、まず一番に疑うのがアキレス腱が引っ張ってるって事。
アキレス腱は踵に付着しているので、アキレス腱が引っ張られると付着部の踵が引っ張られて痛みを感じます。
アキレス腱が引っ張ってるならアキレス腱に鍼を打てばいいの?いいえ、アキレス腱は引っ張られてるだけ。
では引っ張ってる元凶はは筋肉です。
イメージ付かない方も多いでしょうが、全ての筋肉は腱(けん)と言う接着剤みたいなモノを介して骨に付着しています。
痛みが起こるのは腱が骨に付着している付近です。
悪いのは腱では無くて引っ張っている筋肉の方。だから痛みを感じる場所と鍼灸施術をする場所は異なります。
筋肉は弱ると固く収縮してしまいます。収縮するとアキレス腱が引っ張られ、それが付着している踵に痛みを感じるのです。
なのでそもそもの根源は脹脛(ふくらはぎ)の筋肉。
◆腓腹筋とヒラメ筋を狙います
腓腹筋とヒラメ筋が運動などにより疲労して収縮してしまった事がが踵(かかと)痛の原因です。
当院では腓腹筋とヒラメ筋を緩めることにより痛みの除去を図ります。
鍼は深層筋(身体の奥にある筋肉)まで届きますので、この手の症状はお手の物。
筋肉の張りが取れて行くのを実感して貰えると思います。
でも実際には腓腹筋とヒラメ筋だけ施術をすれば良いものでは無くて、微妙にバランスを取りながら足を出したり下ろしたりしているので、下肢の筋肉全体を狙って行くのですけどね。
この女性もそれでレースに出場出来て以来、信頼してくれて毎週欠かさず来てくれています。
50台にしてランニングに挑戦しようと言う彼女の気概は素晴らしいし、身体のケアを欠かさない姿勢も素晴らしい。これからも応援して行きます!
◆部分治療はしませんよ
当院は全身治療が原則です。脹脛(ふくらはぎ)だけに鍼灸施術をして終わりって事はしません。
走っていれば太もも・お尻・腰・肩甲骨周りと身体中の筋肉を使います。
それを放っておいて脹脛だけ施術をするのは非常に疑問を感じます。
合計で30分前後はお時間が掛かりますので、時間に余裕を持ってお越し下さい。
定期的にケアを行うことで質の良い練習を行うことが出来ます。
より良いタイムを目指して練習をするのですから、身体のメンテナンスも行って質の良い身体を作って行きましょう♪
レースが日曜日にある場合には3日前の木曜日に来院して調整するのが当院流です。
厳密に3日前で無くとも4.5日前でも良いです。
筋肉をほぐして使いやすい状態に持って行きますので、レース前の調整には当鍼灸院をご利用ください。